LIT社との共同作業報告
(株)マイクロサービスセンター
制作部 針原 英明



■1.はじめに


東京新聞 ’98年2月14日

新聞記事にありますように、’98年2月に富士写真フイルム(現・富士フイルム)は米国で取得したレンズ付きフイルムに関する特許権侵害を米国貿易委員会(ITC)に提訴しました。国内の訴訟と全く異なることですが米国では証拠資料を電子データで提出する必要があり、膨大な証拠資料を事前に電子化しました。当時私共では米国の専門業者とその作業の一部をお手伝いをさせていただきました。

当時の資料をもとに大量ペーパースキャンの事例としてご紹介させていただきます。



■作業規模

対象文書

作業期間

作業設備

人員配置(常時)
LIT社スタッフ 4人/ 2人 (延 28人)
マイクロサービスセンター(管理者) 1人 (延 28人)
マイクロサービスセンター(スキャンオペレーター) 4人 (延104人)
テンポラリースタッフ 9人 (延214人)


■作業フロー




■作業工数(1日あたりの平均)

工程名称 英語名称 一人あたり処理箱数
資料整理 PREP 2.5箱(4,010枚)
原本検査 QC PREP 3  箱(4,812枚)
スキャン SCAN 2  箱(3,208枚)
画像検査 QC SCAN 2  箱(3,208枚)
後整理作業 REASSEMBLE 2.5箱(4,010枚)
戻し作業 QC REASSEMBLE 3.5箱(5,614枚)


■進捗状況




■各工程の説明

資料整理 (PREP)

原本検査 (QC PREP)


スキャン (SCAN/RESCAN)


画像検査 (QC SCAN/QC RESCAN)


検査項目 (ERROR LEGEND)


後整理作業 (REASSEMBLE)


戻し作業 (QC REASSEMBLE)




■まとめ

この分野では、初の海外企業合同プロジェクトということで英単語が混在したレポートになってしまいましたが、言語の壁を超えて予想以上に技術者同士の意思疎通がはかれました。技術者同士は身振り手振りでも言いたいことが伝わるものだと感じました。


各工程の完了の印に鮮やかな色のシールを活用する方法も進捗が一目瞭然に把握できました。また、法的な証拠を確保する為の方法として画面と原本を1枚ずつ見比べるという徹底した目視検査には正直なところ驚きを感じました。工程を単純にして徹底してやりきる、そして皆よく働くところに関心しました。


反省点としてはスキャナー等の機材を全て海外から持ちこんだ為に用紙サイズなど日本の規格に合わなかった点があります。一度スキャナーが故障したこともありましたが秋葉原の電気街で部品を調達することができました。スキャン作業と原本の収集を同時進行で行っていた為に予想数量が刻々と変動してしまい、スケジュール調整に苦労しました。


何かと便宜をはかっていただきました富士フイルム関係者の皆様に感謝申し上げます。


つらい時もありましたが今ではLIT社のスタッフとの日々が私共にとっても良き想い出となっております。平成14年に富士写真フイルム(現・富士フイルム)はこの案件で勝訴されました。